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在宅医療クリニックのGoogleビジネスプロフィール設定

訪問診療のクリニックは、外来向けの設定のままだと地域名検索の地図枠に出にくくなります。非店舗型としての登録、住所表示の判断、サービス提供地域、24時間対応の営業時間、口コミの扱い、サイトとの情報統一まで、設定の手順を整理します。

「地域名 訪問診療」で検索すると、通常の検索結果の上か横に、地図と一緒にクリニックが3件ほど並ぶ枠が出ます。この枠に出ているのはGoogleビジネスプロフィールの情報で、ホームページとは別に設定が要ります。

訪問診療のクリニックは、患者さんが来院しない、対応地域が広い、24時間対応、と外来クリニックと条件が違うため、外来向けの設定をそのまま使うと地図枠に出にくくなります。この記事では、在宅医療クリニックとしての登録方法、住所表示の判断、サービス提供地域、営業時間、口コミ、投稿、サイトとの情報統一の順に、設定の手順をまとめます。

在宅医療クリニックは「非店舗型」として考える

Googleビジネスプロフィールには、店舗型(顧客が来店する)と非店舗型(顧客の所在地でサービスを提供する)の区別があります。Googleのガイドラインでは、顧客の所在地でサービスを提供するビジネスは非店舗型とし、顧客に対して住所を非表示にして、サービス提供地域を指定することとされています(出典 Google ビジネス プロフィール ヘルプ「Google に掲載するビジネス情報のガイドライン」)。

訪問診療だけを行うクリニックは、この非店舗型に当たります。外来も行っているクリニックは店舗型のまま、サービス提供地域を追加する形です(外来と訪問の両方がある場合、どちらを主にするかは、どちらの患者さんを増やしたいかで決めます)。

住所を表示するか、サービス提供地域だけにするかの判断

訪問診療専門のクリニックで迷うのが、住所の表示です。

住所を非表示にする場合

ガイドライン上は、非店舗型は住所を非表示にすることになっています。クリニックの事務所に患者さんが来ることがなく、営業時間中に受付として対応する体制もない場合は、非表示が原則です。非表示にしても、サービス提供地域を設定していれば、その地域の検索で地図枠に出ます。

住所を表示する場合

クリニックの事務所で、営業時間中にスタッフが常駐し、ご家族や関係者の来訪に対応できる場合は、住所を表示したうえでサービス提供地域を追加できます。ご家族が「一度話を聞きに行きたい」と思ったときに場所が分かる利点があります。

どちらにするかは、事務所の実態で決めます。実態と違う設定は、Googleからの確認が入ったときに修正を求められることがあります。

カテゴリ・サービス提供地域・営業時間の設定

基本情報の設定で、在宅医療クリニック特有の判断が要る項目です。

カテゴリ

メインのカテゴリは「医療機関」「内科医」「診療所」など、実態に合うものを選びます。訪問診療専用のカテゴリはないため、追加カテゴリで「在宅医療サービス」に近いものがあれば加えます。カテゴリの候補は変わることがあるので、設定画面で「訪問」「在宅」と検索して出るものを確認してください。

サービス提供地域

対応している市区町村を、すべて登録します。ガイドラインでは、拠点から車で2時間以内の範囲に収めることが推奨されています。訪問診療の16km要件のほうが狭いので、対応エリアをそのまま登録すれば範囲の問題はありません。

ここで登録する市区町村と、ホームページの対応エリアページに書く市区町村を一致させます。片方にあってもう片方にない地名があると、どちらの評価にも良くありません。

営業時間と24時間対応の書き方

訪問診療は24時間対応していても、事務の受付時間は日中だけ、というクリニックが多いです。営業時間の欄には受付時間(例 平日9時〜17時)を入れ、24時間対応は「ビジネスの説明」の欄に「在宅療養支援診療所として、患者さんの緊急連絡に24時間対応しています(受付時間外は当番医師に転送)」のように書きます。営業時間を「24時間営業」にすると、事務に日中しかつながらない実態とずれ、電話をかけたご家族の不信につながります。

説明文の欄に書く4点

750字まで書けます。対応エリア、対応できる医療(看取り、緩和ケア、認知症など)、紹介元向けの窓口があること、24時間の体制。この4点を入れます。サイトの説明文と同じ文言を使うと、情報の一貫性が保てます。

ウェブサイト・電話番号

サイトのURLはトップページではなく、対応エリアページか関係者向けページにする選択もあります。地図枠から来る人はケアマネジャーや連携室の担当者が多いので、関係者向けページに直接飛ばすほうが、判断が速くなります(ご家族の閲覧が多いと分かっているなら、トップページのままで構いません)。

基本設定のあとに整えること

基本情報が入ったら、写真・複数拠点・所有権の3つを整えます。

写真の載せ方

プロフィールには写真を載せられます。在宅医療クリニックで載せる写真と、避ける写真があります。

載せるのは、クリニックの外観と入口(住所を表示する場合)、医師とスタッフの顔写真、訪問に使う車、訪問時の持ち物や機材です。ご家族が「この人たちが来る」と分かる写真が効きます。

避けるのは、患者さんやご家族が写り込んだ写真、患者さんの自宅の様子が分かる写真です。了承を得ていても、本人が特定できる写真は載せないほうが安全です。院内の写真は、外来のあるクリニック以外では優先度が低く、訪問の様子を写した写真のほうが伝わります。

写真は月に1枚でも追加していくと、プロフィールが更新されている状態を保てます。

複数拠点やサテライトがある場合

拠点が複数ある場合は、拠点ごとにプロフィールを作ります。1つのプロフィールに複数の住所や広すぎるサービス提供地域を入れると、Googleの確認で修正を求められることがあります。

拠点ごとに、その拠点が担当する市区町村をサービス提供地域に設定し、電話番号も拠点ごとに分けます。サイト側にも拠点ごとのページを作り、プロフィールのウェブサイト欄からそのページに飛ばします。サテライトが常駐スタッフのいない連絡先だけの拠点である場合は、プロフィールを作らずに本院のサービス提供地域に含める形が無難です。

所有権と管理者の設定

見落とされがちなのが、プロフィールの所有権です。プロフィールは医療機関のGoogleアカウントで作成し、所有者を院長か法人にします。制作会社やコンサルタントには管理者権限を付与する形にし、所有者にはしません。

制作会社の名義で作られたプロフィールは、契約が終わったときに引き継ぎができず、作り直しになることがあります。作り直すと、それまでの口コミや評価が引き継げません。サイトのドメインと同じで、名義は医療機関側に置いておくのが原則です(すでに制作会社名義で作られている場合は、所有権の移転をGoogleの管理画面から申請できます)。

口コミへの向き合い方

医療機関の口コミは扱いが難しい項目です。

口コミの依頼はしない

医療機関のホームページや広告で、患者さんの体験談を治療効果に関わる形で載せることは、医療広告ガイドラインで制限されています(出典 厚生労働省「医療法における病院等の広告規制について」)。Googleビジネスプロフィールの口コミは患者さんが自発的に書くものなので、ガイドラインの直接の対象ではありませんが、クリニックから口コミを依頼する行為は、実質的に体験談を集めることになり、避けるのが安全です。

返信は淡々と、個人情報に触れない

口コミには返信できます。返信するなら、感謝と、今後の体制についての一般的な説明にとどめます。患者さんの状態や治療内容に触れる返信は、たとえ本人が書いた口コミへの返信でも、個人情報の観点で避けます。

返信の例

「このたびは、ご投稿ありがとうございます。ご家族の皆さまとご一緒に過ごせた時間を、私たちも大切に受け止めています。今後も地域の皆さまが安心して在宅での療養を続けられるよう、体制を整えてまいります」。この程度の、個別の経過に触れない文面で十分です。書いた人の名前や続柄を返信に入れないことも、個人情報の観点では大事です。

低評価の口コミへの対応

在宅医療では、看取りの前後にご家族の感情が口コミに出ることがあります。事実と異なる内容であればGoogleに削除を申請できますが、認められる範囲は限られます。低評価に対して丁寧に返信している姿勢そのものが、次に見る人の判断材料になります。

投稿機能の使い方

Googleビジネスプロフィールには「投稿」の機能があり、お知らせや写真を載せられます。月1回で足りる運用で構いません。

  • 診療体制の変更(医師の増員、対応エリアの拡大)
  • 関係者向けの案内(紹介申込書の様式を更新した、連携室向けの説明会を開く)
  • 地域向けの情報(在宅医療の勉強会、インフルエンザ予防接種の在宅対応)

投稿の文面は短くて構いません。「◯月より、△△市□□地区への訪問診療を開始しました。ご紹介をご検討の医療・介護関係者の方は、関係者向けページの窓口までご連絡ください」のように、1つの事実と、誰に向けた案内かが分かる一文があれば足ります。写真を1枚添えると、地図枠での見え方が変わります。

投稿は検索順位に直接効くものではありませんが、プロフィールが更新されている状態を保つことと、地図枠を見た人に活動している印象を持ってもらうことに意味があります。

サイトとプロフィールの情報を一致させるチェック項目

公開時と、情報が変わったときに、次を並べて確認します。

項目サイトプロフィール
クリニック名正式名称(法人名の有無を統一)同じ表記
住所番地・建物名まで同じ表記表示する場合は同じ表記
電話番号患者向け・関係者向けの区別主番号を1つ
受付時間曜日・時間営業時間の欄に同じ内容
対応エリア対応エリアページの市区町村サービス提供地域の市区町村
説明文サイトの紹介文ビジネスの説明に同じ文言

表記の揺れ(「1丁目2-3」と「一丁目2番3号」、「クリニック」と「医院」)は、地図枠の評価に影響することがあります。サイト側を正とし、プロフィールをそれに合わせます。

在宅医療クリニックのGoogleビジネスプロフィールは何から設定すればいいか

サービス提供地域の登録と、ビジネスの説明の記入です。この2つで、地域名検索の地図枠に出るための土台と、訪問診療のクリニックだと伝わる説明が揃います。次に営業時間を受付時間に合わせ、サイトの対応エリアページと市区町村を一致させます。口コミと投稿は、その後の運用で構いません。

よくある失敗

弊社が拝見したプロフィールで多いものです。

外来の設定のまま

住所表示のみでサービス提供地域が未設定。クリニックの所在地の周辺でしか地図枠に出ず、対応エリアの端の市区町村では出てきません。

営業時間が「24時間営業」

事務に日中しかつながらないのに24時間営業と表示され、夜間に電話したご家族が不信感を持つ。受付時間と24時間対応を分けて書きます。

サイトと市区町村が食い違う

サイトの対応エリアページには10市区町村、プロフィールには3つだけ。どちらかを更新したときに、もう片方を忘れています。変更時のチェック項目を決めておくと防げます。

口コミを依頼している

受付で口コミをお願いしている、QRコードを配っている。医療機関では避けたほうがよい運用です。

最後に

在宅医療クリニックのGoogleビジネスプロフィールは、非店舗型としてサービス提供地域を登録し、住所表示を事務所の実態で判断し、営業時間は受付時間で書いて24時間対応は説明文に入れる、というのが基本です。サイトの対応エリアページと市区町村を揃え、口コミは依頼せず、投稿は月1回で十分です。

ケアつくでは、在宅医療のクリニックに絞ってホームページを制作しており、Googleビジネスプロフィールの初期設定と、サイトとの情報統一をプランに含めています。プロフィールの設定だけの相談にも対応していますので、お気軽にご連絡ください。

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